一元配置の分散分析(3つ以上の平均値の差の検定) 1つの要因の効果を確認しようとする実験計画において、その効果の違いを2群の差でみる場合と、3つ以上の条件群(水準)で見る場合があります。後者の場合、その差はt検定ではなく一元配置の分散分析を使う必要があります。 《なぜt検定は使えないのか?》 t検定は、2つのサンプル群から帰無仮説が成立する母集団確率分布を推定し、そこから観測されたズレの生じる確率を計算して差のあるなしを検定するものです。t検定を使って対ごとに差を検定すると、それぞれの場合に母集団が異なることになります。ある1つの要因が、複数の条件群に影響を及ばしているかどうかを確かめる検定としては適当ナはありません。 《分散分析の原理》 分散分析は、名前の通り「分散(バラツキ)」にもとづく検定です。間隔尺度データは、母平均(真の平均)を中心に左右対称の規則的な誤差分散をします(正規分布