Apple、Google、Yahoo!、Facebook。革新的技術やサービスを生んだこれらのIT企業は、いずれもアメリカ・シリコンバレー発だった。かの地への憧れから身ひとつで渡米し、帰国後の2011年に自らの会社を立ち上げたのが株式会社グッドパッチ代表・土屋尚史氏だ。波乱の人生の中でも転機を逃さず、話題のサービス「Gunosy」(グノシー)のユーザーインタフェース(UI)設計などで一気に注目を集める存在に。「日本でナンバーワンのUI企業になる!」と謳う同社は、どんな過程を経て上昇気流をつかんだのか。世界基準を目指す彼らの挑戦を紹介する。 (取材・文:内田伸一 撮影:菱沼勇夫) 不登校大学生がITベンチャーを目指すまで シリコンバレーに憧れた若き起業家。そう聞くと学生時代からバリバリと開発に携わるイメージもあるが、土屋さんの場合は少し違う。大阪で社会学を専攻していた大学生時代は、「学校が面