相模原市緑区で29日、クマの出没が2件相次いだ。市や津久井署によると、目撃されたのは、名倉と小渕の2地区。けが人はなかったが、小渕地区では蜜箱が破壊される被害も出た。 名倉では午前6時半ごろ、住民男性が自宅近くの山裾を移動する1メートルほどのクマを発見、市に通報した。間もなく職員が駆けつけたが姿を消していた。小渕では午後3時半ごろ、男性から「クマが蜜箱を壊し、(蜜を)食べているようだ」と市に通報があり、職員が駆けつけると荒らされた蜜箱が見つかった。 市水みどり環境課によると、クマ出没に関する市民からの通報は2012年度(9月21日~10月29日)は12件と11年度の4件を大きく上回る。けが人はでていないが、クリ畑など作物被害も一部出ている。 同課は、「野外に収穫した作物や生ごみを放置しないでほしい」と注意を呼び掛けている。草むらを刈り取るなどし、クマの隠れ場所を除くのも有効という。