国鉄の分割・民営化や郵政民営化などで中心的な役割を果たし、税財政や教育分野で積極的な提言を続けてきた、千葉商科大名誉学長で慶応大名誉教授の加藤寛(かとう・ひろし)氏が1月30日午後7時48分、心不全のため死去した。86歳。 昭和25年慶大経卒。41年から慶大経済学部教授を務めた。56年から58年まで第2次行政改革調査会(土光臨調)の第4部会長として国鉄、電電公社、専売公社の民営化案をとりまとめた。 小泉純一郎元首相や竹中平蔵慶大教授らと親交が深く、郵政民営化でも政府の検討会議の座長に就任。リーダーシップを発揮した。 平成2年から約10年間、政府税制調査会長を務め、消費税率の3%から5%への引き上げなどを主導した。 教育改革にも取り組み、慶応大在籍中には、湘南キャンパスの総合政策学部の開設に尽力した。慶大教授時代の教え子に小泉元首相のほか、橋本龍太郎元首相、小沢一郎元民主党代表らがいる。 本