2019年5月20日,京都大学図書館機構は,2019年度京都大学図書館機構講演会「オープン・サイテーションと機関リポジトリの展開」を開催した。71人の大学図書館職員,研究者,リサーチ・アドミニストレーター(URA)等が参加した。講演会の目的は2点ある。1点目は,学術出版物のオープン・サイテーション(引用データのオープン化)を推進する国際的なイニシアティブとして,2017年4月に設立されたI4OC(Initiative for Open Citations)の取り組みを紹介することで,オープン・サイテーションの概念を日本に導入することである。2点目は,日本でのオープン・サイテーションの実現について検討することである。本稿では講演の内容を紹介する。なお,講演資料は京都大学学術情報リポジトリで公開されている。 ●「日本におけるオープンアクセスとオープン・サイテーションの現状」(筆者(西岡)) ジ