UACで,操作が拒否される場合に必ず管理者承認モードになるわけではない。Vistaでは,昇格が必要なアプリケーションとそうでないものを区別して昇格のダイアログを表示している。ではVistaは,どのような基準で昇格が必要かどうかを判断しているのだろうか。 UACの対象を判別する方法は3種類 もっとも重要なのが,アプリケーションの「マニフェスト」である。マニフェストとは,アプリケーションを起動する際に必要なファイルや環境を記述したXMLデータのこと。アプリケーション内にリソースとして埋め込まれたり,別ファイルとして保存されていたりする。アプリケーションを開発したプログラマが,マニフェストに「管理者権限で実行してほしい」と書いておくと,Vistaは「実行のために昇格が必要」と判断するのである。 Vistaのシステム・プログラムには基本的に,このマニフェストが付いている。このため,管理者権限な操作