赤瀬川原平も開いていた『表現の不自由展』 昨年秋に亡くなった赤瀬川原平(画家、作家)は、1963年に千円札を200倍に拡大模写した作品を発表、その後に千円札を印刷・加工した作品を作成し、裁判沙汰に発展した。裁判官からは、「言論・表現の自由は無制限にあるものではない」という言葉が下されている。この裁判を題材に赤瀬川が開いた展示会名が『表現の不自由展』だった。 現在、江古田の「ギャラリー古藤」で開かれている『表現の不自由展』は、何らかの理由で美術館・写真展・冊子などから展示・掲載を拒否され、人々の目に触れる機会を逸してしまった作品ばかりを集めている。奇しくも、フランスのテロ事件で「表現の自由」が問われている現在、その是非を論じる機会すら一方的に奪われてしまった作品が連なった意義は大きい。 過剰な自粛の「不自由」を問う フランスでは、風刺画が「表現の自由」と叫ばれる一方で、テロの容疑者名をもじっ