「クールジャパン」の代表といえばマンガやアニメだが、その人気に負けず劣らず海外で引っ張りだこの日本製品がある。農機具だ。水田や畑で使われるトラクター、田植え機、コンバインといった機械である。 鳥取自動車道・鳥取南インターを降りてすぐ、田園が広がる地域の一角に、金型工場を改装した大きな倉庫が建っている。近づくと、倉庫の周りに古い農機具がずらりと並んでいるのが目に入る。どれも相当年季の入ったものばかりだ。多くは泥にまみれており、ボディーがへこんでいたりライトが割れていたりするトラクターもある。 これらは解体されるのを待っているわけではない。ここでトラックに載せられ港に運ばれて、海外に輸出されていくのだ。これだけ古いと引き取り手がいないのではないかと思ってしまうが、日本製の農機具は海外で人気が高く、ちょっとぐらいへこんでいようが錆びていようが各国の農機具店が喜んで買い取るのだという。