いつものように朝起きた俺は、眠気を堪えながらいつも通りに顔を洗いに行ったら、居間の方で少女が酒瓶を抱えて大いびきを掻いていた。 一瞬見間違いか夢かと思って目を擦る。 だけれど、どう見ても俺の家の汚い散らかった居間に、知らない少女が泥酔している。 まず考えたのは、その子が部屋を間違えて家に入ってきてそのまま気づかないうちに寝たことだ。俺の住んでいる家は安アパートで、両隣と間違えた可能性がある。いや、待て。両隣に今は人が住んでいない。壁が薄いので引っ越してきたらすぐにわかるだろう。 次に親父が知り合いの娘さんを預かってきた……少女は小学生か中学生ぐらいで、攫ってきたとは思いたくない。親父にそんな趣味は無かったはずだ。持ってるエロビデオの傾向からして。 「……あれ? 親父は?」 俺は部屋を見回す。この安アパートには二室しか無く、狭い個室を俺が使っていて、居間には小さなキッチンがあり便所と風呂に繋