ともに芸大をめざす青春群像を描いた2作、会田誠さんの小説『げいさい』と山口つばささんのコミック『ブルーピリオド』(第1話はこちらから)。山口さんは『げいさい』の中で惹かれたのは、「デッサン・マシン」こと天才肌でクールな小早川。一方、会田さんも『ブルーピリオド』では、卓抜した技術を持つある登場人物に共感を覚えたという……。 【前編を読む】 (構成=山内宏泰) 漫画を描くときはアドレナリンが出る? 山口 『げいさい』の登場人物の中で会田さんに近いのが小早川くんということになると、『ブルーピリオド』で近いというか、共感できるのは……。 会田 それでいうと高橋世田介くんですね。彼は小早川に近いタイプでしょう? 山口 たしかにそうです! 会田 主人公の矢口八虎くんは、もともとリア充なタイプだからなあ……。僕と似ているとは言えないですね。 そういえば八虎くんは、東京芸大の試験に臨むシーンで、描いている