加藤勝信官房長官は9日の記者会見で、東京都が東京五輪に関する財政負担について改めて国との協議を求めたことに関し、応じない意向をにじませた。政府や都、大会組織委員会などが首都圏1都3県の五輪競技会場を無観客としたことで、約900億円とされていたチケット収入の大幅な減収が見込まれている。 加藤氏は、大会経費については平成25年に国際オリンピック委員会(IOC)に提示された立候補ファイルで決められていると指摘し、「万が一組織委員会が資金不足に陥った場合、東京都が補塡(ほてん)する。東京都が補塡しきれなかった場合には最終的に国が国内の関係法令に従い補塡する」と述べた。 同時に丸川珠代五輪相の国会答弁を引用し、「東京都の財政規模、東京都が開催都市として自ら大会を招致した経緯を踏まえれば、東京都が財政的に組織委員会の資金不足を補塡できない事態は想定しがたいと認識している」と説明した。 政府高官は都の協