アニメやドラマ、映画などのロケ地を訪ねることを「聖地巡礼」と言うが、実は兵庫県香美町香住区も、あるアニメの舞台になったことがある。テレビ放映から既に10年以上が経過しているが、町には今も巡礼に訪れるファンが絶えない。香住観光協会は、舞台探訪マップや旅の思い出を書き残せるノート、作品に関連するグッズが当たるくじなどを用意。“聖地”から歓迎の意を表している。(黒川裕生) そのアニメとは、2005年に放映された、同名パソコンゲームが原作の「AIR」。さすらいの旅を続ける青年が、海辺の田舎町で出会った少女と交流するひと夏の物語-と思わせて、後半からは意表を突く壮大な展開に変わり、強烈なインパクトを残す作品だ。 この「海辺の田舎町」というのが、香住の風景と実によく似ているのである。制作会社などはロケ地を明らかにしていないが、2人が初めて出会う防潮堤は、香住高校(香住区矢田)裏手にあるそれとそっくり。