岡本薫(おかもと・かおる) 1955年生まれ。東京大学理学部を卒業し、文部省入省。OECD科学技術政策課研究員・教育研究革新センター研究員、文部省学習情報課長などを経て、2006年1月から政策研究大学院大学教授。専門であるコロロジー(地域地理学)の視点から、日本人のマネジメントの欠陥・改善策について研究・提言をしている。著書に『日本を滅ぼす教育論議』(講談社現代新書)、『世間さまが許さない!―「日本的モラリズム」対「自由と民主主義」』(ちくま新書)など 母方の祖父は、軍の命令を断ったため報復召集され、インパールに送られて死にました。母からその話を何度も聞かされた私は、5歳のときからインパール作戦を知っていました。大人になって作戦のことを調べたのですが、当時、日本軍のマネジメントの研究自体がタブーでした。日本軍はこうして負けた、こうすれば勝てたと言うと、戦争を賛美するのか、と言われたのです。