金属はそれ自体ですでに不浸透性だ。しかし、アメリカのロチェスター大学では、さらに先に行くことに成功した。濡れないだけでなく、なんと水を弾く金属素材を実現したのだ。 研究の著者となった2人の科学者、チュンレイ・グオとアナトーリ・ヴォロビエフは、合金上にナノ構造をつくり出すために、通常の化学コーティングの代わりにレーザー技術を用いた。簡単に言えば、水を飛び跳ねさせることができる。 それだけでなく、この性質によって金属は「自己洗浄」するようにもなる。というのも、バウンドして滑り落ちる水滴は、埃や汚れもすべてもち去るからだ。 発見は、『Journal of Applied Physics』で発表された。報告のなかでは、実現のための技術的詳細だけでなく、この超疎水性素材の可能な用途も説明されている。航空工学や、とりわけ旱魃に苦しむ世界の地域における水収集システムなど、応用分野は多い。