VR(バーチャルリアリティ)を使って、空間を疑似体験する試みは、建築業界でも進んできている。一方で、音を視聴する技術も映画やゲームなどを通じて発展してきた。今回、VRをプラットフォーム的に用いて、空間と音を同時に体験し、専門技術を持たない人でも簡単に設定を変えられるように進化してきた事例を、BIMコーディネーターから紹介する。これは、今後、温湿度や風、光など、より多くの要素を専門家以外の人たちと簡単に共有し、設計にフィードバックするような仕組みが出来つつあることを示唆している。(菊地 雪代/アラップ) 設計作業のプロセスでは、プロジェクトの実現に携わる多様な分野の専門家が知見を持ち寄る。従来、それら専門家の専門性を飛躍的に高めるツールとして認識されてきたデジタル・デザインの諸手法は、近年では専門分野間をつなぐプラットフォームとしての新たな役割を担うようになった。その一例が、映画やゲームを通
![音響空間も体感、没入型VRが切り開く新しい設計プロセス](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e883c01f460e82d8fa6f50a6725691d967c13a5d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fkn%2Fatcl%2Fbldcolumn%2F14%2F660654%2F072700024%2F01.jpg%3F20220512)