起業意欲が高い米国で、10代の若者がつくった新興企業が増えてきた。スマートフォン(スマホ)向けのアプリ開発の分野などで、起業しやすい環境が整いつつあるからだ。中高生らを対象とする起業家教育も盛んで、「10代CEO(最高経営責任者)」を輩出する土壌ができている。■アプリ開発、3Dプリンター活用…整う起業環境 ポール・ダナフーさんは、ニュースなどを自動で更新するアプリの研究・開発に忙しい。米東部コネティカット州に本社がある「ブレッド&バター・ソフトウエア社」のCEOだ。 現在16歳。最近まで歯科矯正をしていたが、やっと矯正具が外れた。自宅の庭に面した、こぢんまりとした勉強部屋が「本社」だ。 幼いころからコンピューターに興味があり、9歳でアプリ開発を始めた。12歳のころ初めてアップル製品向けのアプリ提供を開始すると、実際に売れ始めた。2012年に正式に創業。金融関係の仕事をする父アレンさんの助言