私にはヒモが1人いる。ヒモなんて言わずに「男性を1人養っている」といえば格好良いが、家賃はじめ彼の生活をまるごと引き受けているわけではない。ただ、会うときの資金源はすべて私であり、さらには交通費も支給しており、小遣いもあげているので、「ヒモ」くらいの表現は許されるのではないか、と本人に聞いてみたら、ヒモ自ら「いいよ」と許可を出してくれた。今回はそんな「愛すべきヒモと生活する楽しさ」を紐解いてみたい。 正直「悪くない」と思った 彼が私の生活にスッと入ってきたのは、数か月も前のことだったろうか。ときどき食事へ行く仲であったが、いつの間にか部屋にいつくようになった。 はじめて「ただいま~!」と言って、仕事から帰ってきたときの衝撃は忘れられない。「ここはアンタの家なのか?」と怒ってみたが、正直「悪くない」と思ったことを告白する。ヒモ体質の男性は、相手の生活を「邪魔しない」のが上手いのだ。なし崩し的