奨学金の返済に苦しむ若者が急増するなか、注目を集めているのが、返済不要の「給付型奨学金」。受給のハードルは、どのくらい高いのか。 意外と穴場なのが自治体による「給付型」 奨学金の返済に苦しむ若者の急増が社会問題となるなか、注目を集めているのが、返済の必要のない「給付型奨学金」だ。地方自治体や民間団体によるものに加え、最近では有力な私立大学が、優秀な学生を集めるために導入する例が増えている。実際の受給のハードルは、どのくらい高いのか。 「各奨学金にはそれぞれのポリシーや目的に沿った、独自の選考基準が設けられています。最も大まかな分類は、特待生制度的な学力重視型か、経済支援に重きを置く家計重視型かということです」と言うのは、奨学金アドバイザーの久米忠史氏だ。 「一般論として、学力重視型の奨学金は、求める成績のレベルがかなり高めです。一方で家計重視型は、受験生の世帯収入が所定の条件に合えばいい。