熊本県南関町の県立南関高の下田眞一郎校長(59)が、今春卒業する3年生31人分の全身像を制作中だ。 「南関高に通って良かったという思いを持ち続けてほしい」との願いを込め、生徒たちの姿を1体ずつ丁寧に再現。自らも定年退職を控え、最後の生徒たちを送り出す3月1日の卒業式で、一人ひとりに記念品として手渡す。 はにかんだ様子でほほ笑む男子生徒、両手で思いっ切りピースサインをする女子生徒……。校長室の一角には、高さ約15センチの真っ白な像が並ぶ。表情や立ち姿からは、生徒の個性が伝わってくる。 美術が専門の下田校長が、卒業生にオリジナルの記念品を贈り始めたのは同校に着任した2010年度。「南関」と「難関」をもじり、「難関突破」のロゴをデザインした携帯ストラップと、校舎をプリントした缶バッジを贈ったのが始まりだ。 すると、次の3年生から「僕たちは何がもらえるんですか」と尋ねられ、「期待に応えよう」と創作
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