「自分では躁の兆候に気づけなくて」 「私は躁になると“過集中”してしまうので、躁に走りそうになったら、タイマーをセットして、仕事でも趣味でも1時間以上集中しないようにしています」 「タイマーですか。それ、いい方法ですね!」 「高校生の息子が不登校になりまして。僕の病気が遺伝したんじゃないかと……」 「いわゆる遺伝病ではありませんから。そう心配しないで、まずは病院に行かれたらどうですか」 双極性障害を抱える千葉在住のヨシマサさん(37歳、仮名)。患者たちが集まる当事者会に毎月参加し、時に励まし合い、時に愚痴をこぼし合い、時に情報を交換し合うという。 「同じ障害の人がいるとわかるだけで心強い。症状はさまざまなのですが、僕たちの間ではよく“つらいのはうつ、怖いのは躁”と言います。躁は気力と体力の前借りのようなもので、必ずその後に来るうつでツケを払わされます。いったん躁状態になってしまうと自力では
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