イギリスに留学していた文豪・夏目漱石の資料が展示されている「ロンドン漱石記念館」が今月末、30年以上の歴史に幕を閉じる。 「ロンドン漱石記念館」は、1900年から2年間にわたりロンドンに留学していた、漱石の名前が記された当時の国勢調査のコピーなど貴重な資料が展示されている。漱石の研究家・恒松郁生崇城大学教授が私費を投じて1984年に開館したが、毎年の赤字で、漱石没後100年となる今年を区切りに28日で閉館するという。 来館者「ロンドンの留学時の歴史が詳しく書いてあるので勉強になる。(閉館と聞いて)残念ですね」 恒松教授の妻・芳子さん(56)「よく30年続いたなと。これも夏目漱石の知名度と根強い人気のおかげ」 過去には、皇太子さまや海部俊樹元首相らも訪れた記念館の資料は、今後、一般向けに展示される博物館などで活用される見通しだという。