名古屋大の新美輝幸助教らの研究グループは、羽のないテントウムシを世界で初めて作ることに成功した。害虫のアブラムシを食べるため、テントウムシの一部は農業で利用されている。羽なしテントウムシが用いられれば、飛んで逃げなくなるので害虫駆除の効率が上がるという。 研究結果は21日付の英昆虫科学専門誌・電子版に掲載された。 新美助教によると、生物はリボ核酸(RNA)を介して、遺伝子から羽や手足を形成するなどの指令を出す。同助教らはテントウムシの羽を作りだす遺伝子を特定。その指令を運んでいるRNAを分解し、働きを失わせることで、羽なしテントウムシを作り出した。 【関連ニュース】 ・ 〔写真特集〕ミクロの世界 ・ 南北メダカの分岐、1800万年前=ヒトとチンパンジーより古く ・ 青森でも新型インフル=来日中のベトナム人高校生 ・ DNA1本で解読可能=高速化、捜査に応用も ・ 論文優先