2005年から始まった「クールビズ」は、10年以上が過ぎました。室温「摂氏28度」でも能率的に仕事ができるようにと考えられた「ノーネクタイ、ノージャケット」のクールビズの発想は、多くのサラリーマンに受け入れられ、瞬く間に普及しました。 おそらく誰もがお気づきでしょうが、クールビズが普及したのは、その服装のほうが「ラク」だからです。エコ対策というのは建前であり、室温を28度以上にしないオフィスでも、ラクな服装をしているサラリーマンが大半です。 とはいえ、見かけの「強さ」は、説得効果に大きく影響します。 「権威の原理」という言葉をご存知でしょうか。権威のある人(ありそうな人)には説得されやすいという心理現象を指しています。たとえば、ある30代の男性に何か頼まれたと仮定します。その男性の服装が、 ● くたびれたジャージにスリッパ ● ポロシャツにジーンズ ● スーツにネクタイ ● 警備員の制服