最速155キロを誇る流通経大の3年生エース・生田目(なばため)の豪腕は九回になっても衰えない。最後の打者をこの日最速の152キロで二ゴロに打ち取り神奈川大を2安打完封。「90点の内容。これまでで一番のできだった」と気持ちよさそうに汗をぬぐった。 一回に3点の援護をもらって波に乗った。お返しとばかりに、マウンドでは「味方に守りやすいといってもらえる」というテンポを重視。奪三振は九回途中で降板した10日の城西国際大戦の10から6に減らした一方、8つ与えた四死球も1つに減らした。 早くも来年のドラフト候補に挙げられるが、10日の試合後に「プロはあまり考えたことがない」と話して報道陣を驚かせた。「地元(茨城県常陸大宮市)に帰って公務員になりたい」 仰天の進路希望を口にする変わり種だが、チーム関係者にたしなめられ、この日は「やりたいことは決まっていない」と“軌道修正”。エリート軍団の早大と激突