2002年に「Most Therapeutic Robot」としてギネスブックに登録されたアザラシ型ロボット「パロ」。現在、スウェーデン、イタリアなど世界各国の施設で使用されており、そのセラピー効果が注目を浴びている。パロのセラピー効果の秘密を探ると、そこには人間とロボットの新しい関係が見えてくる。 パロがギネスブックに登録されたきっかけは、ロンドンの国立科学博物館で2002年に開催された「Gateway to the Future」という展示会だ。開催中、パロは来場者の人気を集め、英国の新聞「Daily Star」は「どうして英国政府は、このようなロボットの開発を推進しないのか?」と表現したという。こうしたパロの評判を聞いたギネスブックの担当者が、パロの実験データなどを審査して、「世界一のセラピー用ロボット」と認定した。 パロの“産みの親”である産業技術総合研究所の柴田崇徳主任研究員は、
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