新型コロナウイルスの感染拡大により、未曾有の事態に陥った2020年。ドラマ界にもその影響は大きく、朝ドラ、大河ドラマ、4月クールドラマのほとんどは撮影が中断、放送が延期となった。それでもリモートドラマや新たな撮影方式など、作り手たちの工夫と熱意により、10月クールドラマは無事に最終回を迎えることができた。 異例の1年を終えた日本のドラマ界を振り返るため、7月に行った座談会(『野ブタ』の先駆性、“ベスト再放送”の『アシガール』……コロナ禍を振り返るドラマ評論家座談会【前編】/宮藤官九郎、坂元裕二、野木亜紀子は今後コロナ禍をどう描く? ドラマ評論家座談会【後編】)に続き、ドラマ評論家の成馬零一氏、ライターの木俣冬氏、田幸和歌子氏を迎えて、座談会を開催。前編では、それぞれのベストドラマ、SNSがドラマに与える功罪、そして朝ドラ『エール』について語り合ってもらった。 コロナ禍とどう向き合うか 『光