名古屋市中区の名古屋コミュニケーションアート専門学校で7月、下痢などを引き起こす恐れがあるとして国が食用を禁止している有害な深海魚のバラムツを、学生約50人に試食させていたことがわかった。健康被害は確認されていないが、同校は「行き過ぎがあった」と認め、今月中旬、名古屋市に再発防止に努めることを伝えた。 厚生労働省によると、バラムツには人が消化できない脂質が含まれ、食べると、意識しても止められないほどの下痢になる恐れがある。どれだけ食べると中毒になるかは分かっていない。東京都内の煮付けによる集団食中毒を受け、1970年以降、食品衛生法で販売や多数の人に与えることなどが禁じられている。 食べさせたのは、エコ・コミュニケーション科で海洋環境などを教える30代の男性講師。同校と講師によると、7月2日、学生約60人に深海魚について教える際、煮沸した、親指の先ほどの大きさの切り身を60個用意した。