企業価値につながる成長と稼ぐ力を戦略に落とし込むには、どのようにすればよいのか。戦略論の全体構造は、ミッション、ビジョン、バリューという戦略の上位概念、企業全体として進んでいく道筋を示す全社戦略、個々の事業の事業戦略、事業横断での機能戦略、そしてこれらの戦略の実行を支えるために組織として構築する組織スキル、組織体制と組織運営、人材マネジメントなどから構成される。成長と稼ぐ力という視点から、それぞれの戦略を具体的でアクショナブルな内容で策定しなければならない。 戦略の軸 お金の流れによって経営の全体像を理解して、企業価値を創造していくとき、キャッシュフローを大きく左右するのがいわゆる「戦略」である。すなわち、戦略の内容および実行の徹底度が、キャッシュフローの大きさや、キャッシュフローが生み出されるタイミングに影響する。 前回見てきたとおり、企業価値は「成長」と「稼ぐ力」を源泉として創造される
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