デンマーク・コペンハーゲンとスウェーデン南部マルメ間の海峡を結ぶオーレスン・リンクの橋梁(きょうりょう)部分(全長7845メートル)は、2000年の開通時、往年の米人気デュオ、サイモン&ガーファンクルのヒット曲にたとえ「明日に架ける橋」と呼ばれた。 スウェーデンにはデンマークに支配された歴史があり、過去の確執を乗り越えて未来を築こうという願いが込められたのだが、皮肉にも橋を渡ることでしか明日への希望をつなげないカップルが続々と誕生した。 翌01年11月のデンマーク総選挙で、移民対策の強化を訴えた自由党が躍進し、保守党と少数中道右派連立政権を発足させた。極右のデンマーク国民党が閣外協力し、デンマーク人が外国人と結婚し同国に呼び寄せる場合、2人とも24歳以上にならないと申請できないというルールを導入した。イスラム系移民の増加を規制するのが目的だった。 ■ ■ ■