京都府城陽市で長男を虐待したとして傷害容疑で父親(26)が逮捕された事件は、長男を治療した京都府内の病院からの一報が発覚のきっかけとなった。府警の捜査幹部も「虐待の早期発見には、児童相談所だけでなく、病院の協力が不可欠」と強調する。 虐待が疑われる案件の通告義務など、早期発見に向けた法整備も進んでいるが、主に家庭内で起き、外部からの認知が難しいという児童虐待の根本的問題は、なかなか解消されない。 児童虐待も相談件数は増加の一途で、厚生労働省によると、昨年度に全国の児童相談所が受け付けた相談件数は、過去最多の4万2662件にのぼった。 捜査幹部は「治療した病院側の虐待を見抜く能力は、発覚に大きくかかわる」と話すが、児童相談所の関係者は「病院によって温度差がある」と指摘する。