経営統合に向けて交渉中のキリンホールディングスとサントリーホールディングスが、2011年春をめどに新会社発足をめざしていることが分かった。「早ければ年内」としていた基本合意は年明け以降にずれ込むが、食品業界の再編は世界規模で加速しており、「互いの強みをより強くする」(キリンの加藤壹康社長)相手との統合を、早期に実現させたい考えだ。 両社は現在、統合比率の算定や新社名など詰めの交渉を進めている。統合で誕生する新持ち株会社の名称には、長年親しまれてきたブランド名である「キリン」「サントリー」をともに残す方針。商品名と企業名の結びつきが強いことから、全く新しい名前に切り替えることはしない。本社所在地は東京に置く見込みで、サントリーの発祥地である大阪にはこだわらないとしている。 基本合意に向け、最大の難関は統合比率だ。08年12月期の連結売上高でみると、キリンは2兆3035億円で、サントリーの