中国でスパイ罪などに問われた日本人2人が1審の実刑判決を不服として上訴した訴訟の判決公判が昨年に北京でそれぞれ開かれ、2件とも棄却されたことが12日分かった。日本政府関係者が明らかにした。中国は二審制のため、懲役刑が確定した。 棄却されたのは2019年に懲役6年の判決を受けた日中青年交流協会の鈴木英司理事長と、18年に懲役12年を言い渡された札幌市の男性。いずれも北京市の高級人民法院(高裁)が棄却した。どのような行為が罪に問われたかや、上訴審判決の詳細な時期は不明。 鈴木氏は16年、シンポジウム開催の打ち合わせで北京を訪れた際に拘束された。札幌市の男性は15年に拘束された。コンサルタントとして日中間を往来していたとの情報がある。 中国は外国人を厳しく監視している。15年以降にスパイ行為に関わったなどとして、これまでに日本人15人の拘束が判明。うち今回の2人を含め、少なくとも9人が起訴され、