角田光代の5年ぶりとなる長編小説『タラント』(中央公論新社)が、各所で話題を呼んでいる。片足の祖父、不登校に陥る甥、〝正義感〟で過ちを犯したみのり。心に深傷を負い、人生をあきらめていたみのりは、自らの使命/才能ーータラントをいかに再発見するのか。重厚なテーマと真っ向から対峙した本作は、人生の意味を考えるすべての人に響くはずだ。 リアルサウンド ブックでは、かねてより角田光代の愛読者であり、自ら文筆家としても活躍するお笑い芸人・Aマッソ 加納との対談を実現。作中でも言及される「笑い」についての考察から、それぞれの職業との向き合い方についてまで、多方面に話が弾んだ。(編集部) 角田光代 加納:私はやっぱり芸人なので、作中の「笑い」の描写がいちばん心に残っているんですよ。いっこめは、主人公のみのりが大学時代に、ボランティアでカトマンズの小学校を訪ねるとこ。何をしても現地の子たちがいちいち笑い死ぬ
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