1. 概要 独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 加藤康宏)海洋工学センター先端技術研究プログラムの志村拓也技術研究主任らの研究チームは、約4,000mの深海域において世界で初めて水平方向300kmの通信実証試験に成功しました。 海中において、水平方向に音波による通信をしようとすると、反射波や屈折波が数多く重なってデータが識別できなくなるため、通信をすることが困難でした。それに対して、位相共役通信(注)という方法では、そうした反射波や屈折波を逆に利用することが出来るため(図1)、精度の高い通信が可能になりました。 当機構では、今後、この技術を応用し、AUV(自律型無人探査機)のリモートコントロールなどを目指して研究を進め、海洋資源の探査など、我が国の海洋科学技術の向上に貢献していく予定です。 なお、この成果は、6月21日から26日にギリシアで行われるUAM2009 (the 3rd Int