100年に一度とも言われる金融危機に加え、世界から紛争はなくならず、ますます混迷する現代社会の裏側を抉り出すサスペンス・アクション『ザ・バンク 堕ちた巨像』が公開中。現実を下敷きにした知的なサスペンスに、いかにも映画的な迫力のアクションシーンが加わった作品だ。監督は『ラン・ローラ・ラン』『パフューム ある人殺しの物語』のドイツ人監督トム・ティクバ。主演はクライブ・オーウェンとナオミ・ワッツ。 ルクセンブルクに本社を構え、世界中から莫大な資金が集まる世界第5位のメガバンク、IBBC(International Bank of Business and Credit)に、膨大な金額の武器取引の形跡を嗅ぎ取ったインターポール(ICPO・国際刑事警察機構)のサリンジャー捜査官(クライブ・オーウェン)は、ニューヨーク検事局の検事補エラ(ナオミ・ワッツ)とともに、IBBCの調査に乗り出すが、行く先々で