2日に行なわれたアメリカの中間選挙は、共和党の予想以上の圧勝だった。中でも注目されるのは「ティーパーティ」(茶会)と呼ばれるボランティアのグループが共和党の右派候補を支援し、その多くを当選させたことだ。ティーパーティの実態は各州でバラバラで、まとまった指導部があるわけでもないが、この名称が彼らの思想をうまく表現している。 もちろん、これはアメリカ独立戦争のきっかけとなった1773年の「ボストン茶会事件」にちなむもので、オバマ政権の大規模な財政支出に反対し、独立当初の「小さな政府」に戻せという思想を表明したものだ。彼らは一般には保守派と呼ばれるが、その根底にあるのは既存の秩序を保守するというより、中央集権的な国家を拒否する「反政府」の伝統である。 これはアメリカ合衆国の独特な成り立ちによるところが大きい。初期のアメリカの「邦」(State)は本国で迫害された移民の集まりで、全土をまとめる国家
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