「原発不明ガン」に注目が集まっている。住友商事のサラリーマン時代に歌手「シャインズ」として一世を風靡し、その後キャリアデザインスクールの「我究館」を設立して学生の就職を支援していた杉村太郎さんが、この病気で、47歳の若さで亡くなった。 杉村さんは著書「絶対内定」シリーズがベストセラーになり、「就職の神様」の異名をとった。2011年8月20日に亡くなる直前まで仕事に打ち込んでいたという。 最初にできた患部がわからない 杉村さんを襲った「原発不明ガン」(CUP)。あまり聞きなれないが、いったいどのようなガンなのだろう――。ガンは一般的に、「胃ガン」や「肺ガン」「肝臓ガン」といったように、発生した臓器が特定される。胃ガンが肝臓に転移したとしても、それは肝臓ガンとはいわず、胃ガンが転移した、「胃ガンの肝臓転移」とされるのだ。 「原発不明ガン」は、その最初にできた腫瘍の患部(原発部位)が特定できない