目を大きくみずみずしく…「涙袋」のマジック 「涙袋メーク」という言葉をご存じだろうか。男性はあまり聞き慣れないかもしれないが、最近、若い女性に人気のある化粧テクニックである。 涙袋とは、目のすぐ下の少し膨らんだ部分のことだ。ここの上半分を明るめのカラーで塗り、下半分を暗めのカラーで塗ると涙袋がぷっくりと強調され、目がみずみずしく潤んで見える。表面を色分けすることで立体性を強調する技自体も目の錯覚(錯視)の活用であるが、ここにはもうひとつの錯視が生じている。 目の下側に涙袋を描くことで、目が大きく見えるのである。これは、円の外側に少し大きめの同心円を描くと、内側の円がやや大きく見えるという「デルブーフ錯視」の応用である。同様に目の上側の輪郭を強調するアイラインやマスカラもデルブーフ錯視の原理で目を大きく見せる効果がある。「真実の姿」と「目に見える姿」のズレ ある種の服装によって体形がスリムに