福島第一原子力発電所の事故から6年が経った。今、原発はどういう状況なのか。 先日、東芝が開発したサソリ型ロボットが、福島第一原発の敷地の中でも格納容器内の放射線量が最も高いとされる2号機に投入された。ところが、スロープ上に積もるゴミに足を取られてしまい、結局2時間ほどで立ち往生してしまったという。 問題は、技術的なものだけではない。事故に伴う費用がどこまで膨らむのか、明確には分からないのだ。当初、廃炉・賠償費はおよそ2兆円と見積もられていたが、その後11兆〜12兆円に修正され、今では21.5兆円まで膨らんでしまった。実際は30兆円を超えるのではないかとの話もある。 今、東京電力はメルトダウンした核燃料などが固まった「燃料デブリ」を取り出そうとしているが、原発反対者のみならず推進者の間からも「無理なのではないか」という声が上がっている。第一、燃料デブリを取り出したとしても、どこに持っていくの