自分が間違っているのに決して非を認めず、他人のせいにする人がいる。自らを守ろうとするあまり、暴言を吐いたり、言いがかりをつけたりする。「私は悪くない症候群」とも呼ばれ、攻撃的な行為に出ることも珍しくない。なぜ、このように非常識な行動をする人がいるのか。精神科医の片田珠美氏が解説する。 いつも自分が正しい! 今年を振り返って感じるのは、独り善がりの正義を振りかざして攻撃する人が目立ったということです。 その最たるものが今年7月、「障害者が安楽死できる世界を」という主張を正義だと信じ、相模原市の知的障害者施設を襲撃した容疑者の男でしょう。 この事件には戦慄を覚えましたが、これほど衝撃的ではないにせよ、「自分が正しい」「私は悪くない」と疑わず、他人を攻撃する人は至るところにいて、さまざまな騒動を巻き起こしています。