66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/09/06(日) 15:07:28.99 ID:Lbanm5QNP ――冬の国、王宮 王子「ああ、けったくそわるい」 執事「はぁ」 王子「むかつくぜ」 執事「諸王国会議でございますか」 王子「……」 執事「聖王都がまたなにか?」 王子「どんぱちやれってさ」 執事「……さようでございますか」 王子「あらかた知ってるんだろう?」 執事「それはまぁ。洒落で諜報部を設置しているわけでもなく」 王子「要するに……」 執事「武勲と」 王子「そうだ」 執事「昨年来、魔族の侵攻は緩やかなままですからな。 このままでは人間の世界を守るという錦の御旗の価値が ゆらぐと、そんなことを考える人もいるのでしょう」 王子「魔族の邪悪さと恐怖、人間の勝利をアピールしないと 支援するための募金もままならない、と。 遠回しにそう通達して来やがった」 71