旧・日常&読んだ本log流れ去る記憶を食い止める。 2005年3月10日~2008年3月23日まで。 以降の更新は、http://tsuna11.blog70.fc2.com/で。 ポール オースター, Paul Auster, 柴田 元幸 「ミスター・ヴァーティゴ 」 これはですねー、超楽しい読書でした。 内容はウォルト少年が語る一代記なんだけど、まぁ、これがとんでもない出来事が物凄い勢いで起こっていくのです。このとんでもなさっぷりは、ちょっとお伽話的でもある。「とんでもない出来事」の中には、いい事も悪い事も、嬉しい事も悲しい事も、割り切れる事も割り切れぬ事も含まれる。それでも、転がる石には苔生さぬとでも言いましょうか、悪餓鬼であり、イェフーディ師匠の言葉を借りれば、「獣」だったウォルトは、そこからの生き直しを、常に新鮮な気持ちで全力でぶつかって行く。このウォルトの心意気が実に清々しい。
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