一昨日の日経の第一面トップには「携帯、海外販売に再進出」という大きな文字が踊っており、NEC、パナソニック、シャープ、東芝、富士通などの海外市場への再進出が華々しく報じられていました。日本のメーカーにもっと海外市場に進出してほしいという思いが人並み以上に強い私にとっては、それはそれで嬉しいニュースではあるのですが、問題はその記事の内容です。 過去に起こったことに触れたところには、「日本が世界に先駆けて2001年に導入した第三世代(3G)携帯電話は、海外での普及が遅れ、軒並み苦戦」と、あたかも「日本は技術的に進んでいたのに、海外市場がもたもたしていたのでうまくいかなかった」と、責任転嫁をするかのような文章しか書かれておりませんでした。こんな認識では、また失敗を繰り返すのではないかと、私は危惧します。 例によって、日経は、十年一日のごとく、「日本が先駆けて」と誇らしげに書いていますが、世界標準
農政アナリストの山下一仁さんは、昨年までだったか、私が毎朝聴くNHKラジオで決まった枠をもって農政関連の話をしていた。その切れ味の鋭さから氏の意見をその後もおりを触れて傾聴してきたが、今年の年頭、本書「農協の大罪」(参照)が出て少し驚いた。著作は専門的な内容に限定されるとなんとなく思っていたのに、一般向けの書籍でわかりやすうえ、過激であったことだ。 「過激」という表現は正確ではない。高校生でもわかることが普通に理路整然と書かれているに過ぎない。農協がいかに日本の農業を滅ぼしたか、すっきりわかる。つまり、それが「過激」であると言うことになる。フォーサイト9月号記事「どこへ言った民主党『農政の理念』」で知ったのだが、本書は全国農業協同組合中央会(全中:JA)の「禁書」に指定されたらしい。妙に納得した。 日本という国の空気を多少なり知った大人なら、農協批判が逆鱗に触れる話題であることはわかる。以
ヤフーは9月14日、同社が2008年11月から運営してきた招待制ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「CU」を、10月19日をもって閉鎖することを発表した。事業化の見通しがつかず、継続してサービスを改善していくのが困難になったという。 CUは、ユーザーが実名や所属する会社、団体名などを登録し、ビジネスに役立つ人脈を広げるためのSNS。CU内のコミュニティーに参加したり、自分の持つ人脈をユーザー間で紹介しあったり、ユーザー同士でコミュニケーションをとったりできる。 現在の会員数は約6500人。サービス開始当初はクチコミでユーザー数が伸びたが、ヤフーのサービスにしては小規模にとどまった。完全招待制を敷いていたため、Yahoo! JAPANからの誘導はない。既存のユーザーがリアルの知り合いを呼びたくなるような仕掛けの実装が待たれたが、事業化の見通しがつかないことから閉鎖することとなった。
──野党転落、議席激減でピンチとなるのが自民党の台所事情。実はずっと「借金浸け」だった。 政党交付金と献金の減少で、「倒産予測」も出始めた。── 「今の自民は衰退政党で日本の姿そのもの。出直すには倒産寸前の財務状況を立て直せるかどうかも試金石だろう」 自民党から飛び出して総選挙直前に旗揚げして社民党並みの支持を受けた「みんなの党」の渡辺喜美代表は、野党に転落した自民の急所をカネと見ている。命運を握るのが国庫から税金で支給される政党交付金だ。 企業献金への批判や先細りを背景に1994年にできた制度だが、金の配分は議席数や得票数に比例する。今回の衆院選大敗で、衆院の議席が300議席から119議席に激減。2009年分の交付金は今年1月時点の算定では、約157億円もあったが、そこから来年は約53億円も減る予定だ。 これまで「余裕の過半数」を背景に、党本部は銀行から借金を続けていけば、年間30
『海猿』『ブラックジャックによろしく』で知られるマンガ家・佐藤秀峰が公式ホームページで自身の作品のオンラインコミックの有料配信を開始。9月7日の公開初日は「1日で、約10万円の収益がありました」と報告した。 ホームページで編集部とのギャラ交渉や『ブラックジャックによろしく』の「モーニング」(講談社)から「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)への電撃移籍の真相などを暴露してきた佐藤が、マンガを自ら”金”に換えるシステムを構築。今後は、佐藤のシステムを使ってほかのマンガ家の作品も公開する予定で、マンガ家の”脱・出版社”の決定的な兆候となっている。 周辺事情を知るある出版社の編集者は次のように明かした。 「佐藤さんは、公式サイトに公開しているマンガで出版社との原稿料の増額をめぐる交渉、作品の二次使用の無断許可、『ブラックジャックによろしく』連載時のモーニング編集部によるセリフの無断改変などをぶっ
前の記事 ドイツの主流メディア、巧妙な「ネットの嘘」にだまされる どの虫にも強力な効果:万能防虫剤は「死の匂い」 2009年9月14日 Hadley Leggett Flickr/bensheldon. Flickrには「死んだゴキブリ」の画像シリーズが膨大にある/サイトトップの画像はWikimedia Commonsより ゴキブリからイモムシまで、昆虫は死んだ際にすべて、ある特定の臭いのする脂肪酸の組み合わせを放出することを、科学者が発見した。この不吉な臭いに出会うと、どの虫も一目散に逃げ出すのだという。 カナダのマックマスター大学の生物学者David Rollo氏は、ゴキブリの社会行動を研究中に、この気味の悪い発見に至った。研究チームは『Evolutionary Biology』の9月号で今回の研究結果を発表している。 ゴキブリは、(台所の食器棚など)素晴らしい居場所を見つけると、仲間
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