ノート・パソコン向けLiイオン2次電池を電気自動車(EV)に転用するアイデアで,世界をあっと言わせた米Tesla Motors, Inc.。今ではトヨタ自動車やパナソニック,ドイツDaimler AGなどがこぞって出資し,注目度がうなぎ上りに高まっている。Tesla社は,56kWhと大容量のLiイオン2次電池を搭載するスポーツ・タイプのEV「Roadster」を2008年から発売し,2000台以上を販売してきた実績を持つ。電池セルには,パソコン用途の直径18mm×長さ65mmの「18650」を使う。標準品として大量に出回っているため,車載専用の電池セルと比べて安価という特徴がある。だが,自動車に使う電池は,パソコンと比べて非常に高い安全性や信頼性が要求される。