「絶対安全」が惨事に=経験裏目、甘い危機管理-栃木スキー場雪崩、3日で1週間 雪崩で高校生らが犠牲となったスキー場の近くで、花を手向ける男性=3月29日、栃木県那須町 栃木県那須町のスキー場付近で、春山登山講習会に参加した高校生ら8人が犠牲となった雪崩事故は、3日で発生から1週間を迎える。分厚い積雪の中、雪崩注意報を知りながら、引率教諭が「絶対安全」と判断して実施された訓練が、惨事を招いた。全容解明に向け、県警は捜査を始めた。 ◇講習会だから… 栃木県では、県立高校が部活動などで標高1500メートル以上の山に登る場合、登山計画審査会でルートや装備を事前チェックする決まりだった。審査では過去の雪崩発生地点なども助言される。 講習会でも標高1915メートルの茶臼岳に登る計画だったが、主催した県高校体育連盟は「登山ではなく講習会」と位置付け、1963年の開始以来審査が必要と考えていなかった