10月、新しく見つけた仲間に鼻をこすりつけるイノシシ。(PHOTOGRAPH BY MARKUS SCHOLZ, PICTURE-ALLIANCE/DPA/AP) ドイツ、ハンブルク近郊のある牧場には、ウシの群れと一緒に暮らすことで一躍有名になったイノシシがいる。 牧場主のディルク・レーゼ氏は、数カ月前にやってきたこのイノシシを「バナナ」と呼んで、じっと見守ってきた。ウシは新しい仲間を特に嫌がる様子もなく、イノシシの方はウシに囲まれながら、まるで自分の家にいるかのように、のびのびとすごしている。 近年、イノシシについてはあまりいい話を聞かない。米国やヨーロッパでは、生息数の増加で、敷地に侵入したり、物を壊したりする被害が相次いでいる。(参考記事:「米で急増するイノシシ、感染症を拡大か」) しかし今回のイノシシは、何の悪さもしていない。この子がウシの群れに加わったのは、おそらくイノシシが知的