トランプ米大統領が11月の選挙で敗れた場合、敗者はトランプ氏だけではない。 型破りで時に支離滅裂なトランプ氏の退陣を多くの外国政府は歓迎するだろうが、退陣を惜しむであろう国もある。トルコや北朝鮮、イスラエルなどはトランプ政権の交代ですぐに問題に見舞われるだろう。 中国のような国にとって有利か不利かはより微妙だが、トランプ時代が有利に働いたのは、大半が権威主義的な政治指導者だ。こうした指導者たちは今、トランプ氏が敗れれば米国が従来型の外交政策に回帰するとの不安を共有しているだろう。 つまり、米国が同盟国との関係を修復し、民主主義や人権、気候変動対策といった普遍的な価値を追求する可能性があるためだ。民主党候補のバイデン前副大統領は最近のタウンホールイベントで、トランプ氏は「世界の全ての悪党を受け入れている」と表現した。 金正恩朝鮮労働党委員長