福島県二本松市の新築マンションに放射性物質に汚染されたコンクリートが使われていた問題で、県は19日、コンクリート材料を供給した「双葉砕石工業」(本社・富岡町)の砕石を使った県発注の河川護岸工事1か所で、周辺より高い放射線量が検出されたことを明らかにした。 県によると、本宮市内を流れる五百川の護岸工事で、コンクリートから1メートル離れた地点で測った線量が毎時1・0マイクロ・シーベルトと、周辺(毎時0・3~0・4マイクロ・シーベルト)に比べて高かった。県はこれまで、震災後に工事が行われた護岸や県道、県営住宅など計10か所を調べたが、他に線量が高い場所はなかったという。 また、県は、浪江町の同社採石場など、警戒区域や計画的避難区域内などにある採石場25か所と、砂利の採取場所3か所で20日以降現地調査を行うことを決めた。職員が砕石を採取して放射性物質を分析したり、現場の空間線量を測定したりする。