大阪市の橋下徹市長は2日、北海道電力泊原発3号機が5日に停止し、全国で稼働する原発がゼロになることについて初めて言及し、「原発が再稼働できなかった場合の対策を国が講じていないのは重大な国家危機だ」と政府を批判した。4日に開かれる大阪府・市のエネルギー戦略会議などで、関西としての節電策を早急にまとめる意向も表明した。 橋下市長はこれまで、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働について「専門家の意見が公表されないまま、政治家が安全宣言するのはおかしい」と政府批判を繰り返してきた。この日は再稼働の是非については「政治判断がありうる」と留保したが、「再稼働できる場合と、できなかった場合との二つのプランを持っておかないといけない。それが国家運営だ」と述べた。 また、夏の電力需給を検証する国の第三者委員会が関電管内の電力不足の見通しを15%と縮小したことについて「数字が変われば変わるほど信用性がなくなる。