本倶楽部の「お座敷小唄」の解説中に「<雪に変りはないじゃなし>は意味不明」と書きました。「どこが意味不明だ?」とおっしゃる方もいますので、見解を述べてみたいと思います。 このお座敷小唄のリリースされた昭和39年は、東京オリンピックが開催された年で、まだ、芸者遊びが華やかだった頃のことです。お座敷ゲームの<野球拳>や<金毘羅船々>のように、このお座敷小唄も何処かで誰かが座興酔狂に歌い始めたものが、修正・添削されながら段々と増えて行き、お座敷の定番小唄となったとなったと思われます。この歌が世に出た経緯は何処にも語られていません。作詞者不詳、作曲者陸奥明(「月がとっても青いから」などの作曲者)となっているだけで、不可思議な歌です。そのためか、作詞に責任を持つ人がおらず、「雪に変りはないじゃなし」という変な詞がそのまま残ってしまったのでしょう。歌詞の中に「先斗町」が出てきますので、京都の祇園か花柳